人生を豊かにするおかねの学校

現役銀行員がおかねについて優しく解説するblogです

【思考】おかねは使うべき?貯めるべき?

最近、話題となることが多いのが標記のテーマです。

尊敬する堀江貴文氏などは「あり金は全部使えー貯めるほど貧しくなるー」などと言った刺激的なタイトルの書籍も出版されて見えますが、お金を通じて多くの人と関わりあってきた銀行員としてこのテーマについて意見したく、今日はブログを書きたいと思います。

 

 

1.おかねは使うべき?貯めるべき?

私の答えは、

「投資となるおかねは迷わず使うべき。一方、消費となるおかねの利用は控え、貯蓄に回すべき。」

です。

つまり、使うべきだし貯めるべきという少し卑怯な回答になってしまっていますが、間違いなくおかねを使うこと・貯めることどちらも大切であるからこのような回答になるのです。

「使いながら貯めるなんて、普通のサラリーマンにはできないでしょ。」という貴方。決して難しいことではありません。大切なのはおかねの使い方です。以下でもう少し詳しく説明します。

 

 

2.メリットのあるおかねの使い方

以下に示すようなものが、私の考える「投資」にあたります。長い目線で考えた時に必ず自分にプラスとなって返ってくるものです。

 

①自己投資

代表的なのは読書や勉強、美容などです。学習の分野で言えば、かつてはかなりコストがかかるものでしたが、インターネット・スマホの普及とともに、いつ何時誰でも費用をかけずとも学べる環境が整いつつあります。その上で、自身が強い関心を持ち血肉となるものについては惜しみなく投資すべきと考えます。

 

②健康

勝間和代さんが以前こんなことを話して見えました。

「おかねに関して言えば、極論日本はセーフティーネットがあるから国が補償してくれる。でも、健康と人間関係は誰も補償してくれない。」

この言葉非常に刺さりました。健康は失ってしまったら最期。国が最低限の補償をするなんてことはできないのです。

また、健康であることはあらゆる側面におけるパフォーマンスの質に直結します。予防医療に対する投資は非常に価値のあるものでしょう。

ただ、これについてもレベルの差はあれそれほどコストをかけることなる取り組めるものだと思います。ジョギングやウォーキングであればゼロコストですし、月額のジム代やサプリメント等への費用程度であれば大きな負担にはなりません。食の健康を考えた場合はむしろコストカットにつながるケースも多いでしょう。

 

③他人への感謝・愛情を示す支出

歳を重ねてきて分かったことですが、人間の価値は周りの人や大切な人をどれだけ幸せな気持ちにできるかで決まると思います。そして、相手に対する投資は間違いなく自分に返ってきます。そう言った意味で、身近な大切な人に支出する費用を惜しむべきではありません。

とはいえ、他人への感謝・愛情を示すことにおいて大切なのはきちんとその思いを伝えることが大切であり、多くの場合そこまで大きな支出を必要とするものではないものだと思います。

 

④テクノロジー

ご存知の通り、近時の技術革新は目まぐるしく、時代の先を行く最先端の技術に投資し直接触れることは非常に大切です。しかし、これは非常におかねを必要とするものなので、厳選して投資を行っていく必要があります。投資対象の選定において私が大切にしているのは、

⑴利用頻度が高いこと(仮に投資価格が大きくても利用時間当たりの単価は低いため)

⑵多くの人の目に触れる機会が多いこと(新しいテクノロジーに関心が高いことを相手にアピールできるため)

⑶進化が目まぐるしいもの(数年前のモデルはダサい)

この基準で選定した場合、圧倒的にハマる商品が1つ。それは御察しの通りかと思いますがスマホです。個人的にスマホの購入は最高峰の最新モデル1択だと思います。

 

 

3.メリットの無いおかねの使い方

一方でメリットがないのが「消費」です。

 

①見栄

一番厄介なのがこれ。本来必要とする以上に大きな家を持ち、燃費効率の悪い大きな車に乗り、ブランド品を買い漁る。本当はさして味の違いもわからないのに、インスタ映えのために高級食を食べる。シーズンごとに次から次へと高級服を買い換えるなど。

土地持ちで大きな家に住む人が偉いといった価値観は、明治時代の地租改正以降の話ですが、もう終焉したと言っても過言ではありません。SDGsカーボンニュートラルがキーワードになる中、「かっこいい」の定義が変わっていることに早く気づくべきでしょう。力量以上に消費して、前述したような見栄を張っている人間はダサい。このことについて多くを語る必要はないでしょう。

この見栄を捨てると間違いなく一気に貯蓄性が増します。

 

②健康を脅かすもの

酒やタバコが代表的です。クラブなどで夜遊びをして過度に睡眠時間を削るなどと言った行為も好ましくないでしょう。完全に無くす必要はないと思いますが、嗜み程度がベストだと思います。

 

私の好きな言葉に「Less is more(少ない方が豊かである)」という言葉があります。もともとはミス・ファン・デル・ローエという建築家が残した言葉ですが、実体験から申しますと厳選した非常に大切なものだけに囲まれた生活は非常に快適です。本当に大切にしたいことに集中できる。そして本当に必要なものだけに厳選していくと、ほとんどのものが要らないことに気がつきます。購入するとき不必要な消費になっていないか、自問することをお勧めします。

 

4.おかねを貯めるメリット

貯蓄は保守的で無意味なものではありません。精神衛生上、非常にその効果は大きいです。

 

①自信になる

資産を積み上げることは自信を生みます。これまで貯蓄と無縁だった方は是非チャレンジして欲しいです。

一般的なサラリーマンの方であれば、まず1,000万円を目標にするのが良いと思います。おかねのことをよく学び、積み上げていけば誰でも達成可能な金額だからです。

当サイトでは、その一助となるような価値のある情報を提供していく予定ですので、是非ご覧いただければと思います。

 

②精神的自由度を高める

貯蓄の最大のメリットは間違いなくこれ。投資する側のメリットを含めても圧倒的にメリットが大きいためやはり貯蓄はせざるを得ない。

例えばですが、どうしても納得がいかず組織や上司の意見に反して意見具申したい時、貯蓄0の給与所得者で家族を扶養しているような状況であれば、ほぼ間違いなく自分の意見など押し殺して組織に従うでしょう。いわゆる、社畜としての人生が決定します。一方、貯蓄が仮に1,000万円持っている状況であれば異なります。マインド的には「仮にこれでクビになったとしてもしばらくは食っていける。その間にまたスキルを身につけて稼げば良い。」と言った余裕が出てくることから勝負に出れる。

この日々のマインドの違いは圧倒的な差を生み出します。常に勝負に出れる状態のマインドの人間はあらゆる局面でチャンスが得られ、日々の心理的ストレスも小さい。一方で、貯蓄0の人は基本的に自分の意思を失い、生かされる人生になります。これは非常に辛い。

もちろん例外もあると思いますが、大多数の人に当てはまる話だと思います。だから貯金をしないといけないと言っても過言ではありません。

 

 

 

5.そしてもう一つ重要なこと

おかねを投資として使うことにおいて間違いなく言えることは、若い時ほどその投資効果が大きいということです。

投資にはレバレッジがかかります。若い頃自己投資を惜しまず出世した人は、早くから大きな仕事を経験することができるかもしれません。その経験を得た人はさらにレベルの高い仕事ができると言った形です。

健康への投資もそうでしょう。若い頃その投資を惜しみ、からだを壊してから取り戻そうとしても多大なコストがかかります。

若い時に大好きな人を口説くためであれば、それに対する支出を惜しむべきではないでしょう。歳をとってから取り返すことはできません。その投資1つで大きく人生が左右することはあります。

若い人は積極的に投資です。精神的自由度を高める必要もまだ無い。若ければ、独身であるならばさらに正直どうにでもなる。貯蓄はあくまで余力として考えましょう。

 

6.最後に

ここまでご購読いただきありがとうございました。

投資も貯蓄(資産形成)もどちらも大切であることがご理解いただけたかと思います。

次回は積み立てを活用し、長期的目線で資産形成を行っていく方法について考えたいと思いますので、お目通しいただければ幸いです。

それではハッピーなマネーライフを。